2025年1月4日(土)。今年は巳年にちなんで新シリーズ「蛇にまつわる人々」を掲載します。初回は、地元佐野市の「葛生化石館」学芸員の奥村よほ子さんです。
これまで「龍にまつわる神社」を18回にわたり紹介しましたが(今後も継続中)、新シリーズは、蛇が祀られていたり、蛇が飼育展示されている、というだけでなく、そこで蛇にかかわっている人々についても紹介したいと考えています。(若干、ハードルが高くなりました)
佐野市の葛生化石館では、毎年、干支にちなんだ化石などを「ミニ干支展示」として1年間公開しています。今回、佐野市周辺の石灰岩地域で発見されたヘビの化石が展示されていました。
↑展示されているヘビの化石(椎骨:背骨)はこの2点だけでしたので、もしかしたら、あまり化石が発見されていないのかと思いましたが、奥村さんに聞いてみると、実は、たくさん出土しているそうです。時代的には、同地域でナウマンゾウやニッポンサイなどが生息していた頃(数万年前)と一緒だそうです。
この化石の種は同定されているわけではありませんが、現生種とほとんど変わっていないのではないか、とのことです。現生のアオダイショウのようなヘビなのかもしれません。
つまり、ナウマンゾウやニッポンサイが闊歩していた足元には、たくさんのヘビも生息していた、ということになります。
そのあたりのことを奥村さんが解説してくださいました。
また、化石ではありませんが、蛇にちなんだ岩石も展示されていました。
岩石の展示も充実している「葛生化石館」ならではの発想だと思いました。
奥村さんによれば、棘皮動物のクモヒトデは腕がヘビのように見えるので蛇尾綱に分類されていることから、展示の候補となっていたそうです。
奥村さんの「ミニ干支展示」は毎年、工夫されているので、楽しみにしています。奥村さんは、ヘビの専門家というわけではありませんが、新シリーズのトップバッターとして、地元佐野のヘビ化石にまつわる奥村さんを紹介しました。
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