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​身近な風景

  • 執筆者の写真tokyosalamander

『Beautiful Words』No.10

更新日:3月30日

2023年11月25日(土)午前中、足利大学工学部機械分野 自然エネルギーコースの飯野光政先生が、足利市立愛宕台中学校で「エネルギーと環境」と題する講座を実施しました。今回は、飯野先生が講座の中で中学生に発した「Beautiful Words 」を紹介します。

 

想像力をふくらませることが大切!

 

飯野先生は主に、波力発電や風力発電といった自然エネルギーについて研究されています。

 

今日の講座は、まず「50億年後の世界」を想像することから始まりました。


50億年後というのは、太陽が寿命を迎える時を示しています。太陽は50億年後に向けて少しずつ明るさ(太陽光度)を増していき、それにつれて放出するエネルギーも増えていきます。すると、地球からたくさんの水分が蒸発して地表が熱くなり、生物がすめなくなるそうです。


そこで、宇宙をさまよっている浮遊惑星を箱舟にして太陽から離れる、ということを研究している人がいることが紹介されました。浮遊惑星の地殻をくり抜いて与圧できれば、巨大な空間と大量の資源を利用できるようになり、数千年~数万年に及び旅路も可能になる、という考えです。生徒たちは、自分が惑星に乗って遠くに行くことを想像してみました。自転車や自動車、新幹線や飛行機での移動は、やったことがあるので想像しやすいですが、惑星での移動は想像することが難しいですよね。特に、環境について学ぶときには、正しい想像をふくらませることが大切である、というお話をされました。


 

「世界のこと、未来のことを想像する」

 

「迷った人に道を教えたり、誰かのケーキを勝手に食べてしまったり、といったことは、良いことかどうか、悪いことかどうかはわかりやすいです。しかし、一人の行動ではあまり影響がないことでも、みんながやったらどうなるかは、自分以外のことも想像したり、調べたりしないと良いか悪いか、すぐにはわからないことがあります。イメージしにくい問題も、勉強して、身近に感じ取れるようになると、正しく想像することができるようになってきます。」飯野先生は、一つ一つ例をあげながら、わかりやすく説明していました。


 

ここから、今日の講座の本題に入ってきます。

 

「エネルギーとは?」「温暖化するとどうなる?」


例えば、2030年までに、地球の平均気温が1.5℃上昇し、海面が上昇すると予想されています。さらに2100年には、平均気温、海面の上昇はもとより、台風の時に、風速80mの風が吹くことも予想されています。そうした状況を正しく想像することが、とても大切です。温暖化が進むと嫌なことがたくさん起こることがわかってきました。

 

さて、今日のお楽しみ、「風力発電の工作」の時間となりました。飯野先生オリジナルの風力発電装置です。風車が回るとLEDランプが点灯します。皆さん、集中して取り組んでいました。




全員が、風力発電を体験することができました。

 

最後は、今日のまとめ「未来に向けてどうする」です。

 

「地球温暖化については、国や国際連合といった世界の組織が「こうしたらよい」という目標を定めました。また、国や国連だけでなく、大学・研究所・研究機関・企業などによる技術の進歩、そして国民一人一人が少しずつ良い行動を積み重ねることで、変えられないと思っていた未来を、変えることができるようになってきます。

 

そのために中学生の皆さんにできることは何でしょう。

学校で教わることは、実は世の中でたくさん使われています。生活の中で、あまり役に立たないことも、将来役に立つことがたくさんあります。どんなことでも興味があることをいろいろやってみてください。」


 

こうして、中学1年生30名を対象とした「エネルギーと環境」の講座は終わりました。

 

飯野先生が、子供たちに最も伝えたかったことを今回の「Beautiful Words」として紹介します。

 

★「何がいいのか、わるいのかがすぐにはわからないので、勉強して、想像することが大切」

 

「私たちが目指す世界」は何なのか、いっしょに考え、想像し、行動することの大切さを伝えてくれました。

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