2024年9月14日(土)8時40分~11時、足利市立愛宕台中学校1年生を対象とした土曜講座として、出前授業「エネルギーと環境」が行われました。講師は、足利大学工学部 機械分野 自然エネルギーコースの飯野光政准教授でした。
講義は、まず、遠い未来の話から始まりました。
太陽が寿命を迎えるのは、50億年後とされています。太陽は50億年後に向けて少しずつ明るさ(太陽光度)を増していき、それにつれて放出するエネルギーも増えていきます。すると、地球からたくさんの水分が蒸発して地表が暑くなり、生物が棲めなくなります。
そこで、「宇宙をさまよっている浮遊惑星に乗って、太陽を離れる」という研究が紹介されました。
ところで、皆さんは、浮遊惑星ではどういう暮らしをするのか、自分が惑星に乗って遠くに行くことを想像できますか? 少なくとも、50億年後の世界には、ここにいる私たちは誰もいません。間違いなく他人事です。なぜ、飯野先生はこの話をしたのでしょうか?
今回の講義では「エネルギーと環境」について、10年後、80年後の未来を考えます。中学1年生にとっては、大人になり、自分たちや、その子孫が生活している未来です。それを考えるためには、正しい想像をふくらませることが大切です。
「人間が大勢でたくさんエネルギーを使うと、何が起きるのかが分かるようになってきた! そして、いまのままだと良くないかもしれない!」
飯野先生は、環境を学ぶときに大切なこととして、人類が考えなければいけないことを伝えてくれました。
休み時間の後は、「風力発電の工作」に取り掛かりました。
皆さん、とても丁寧に作業していました。扇風機の風で風車を回し、モーターに付いたLEDランプが光るかどうか、実験します。
羽の形を調整すると、回転数が上がり、LEDランプが光りました。風車の力で発電していること(風力発電)が、確かめられました。
最後のまとめとして、「学校で教わることは、実は世の中でたくさん使われています。生活の中であまり役に立たないことも、将来役に立つことがたくさんあるので、どんなことでも興味があることをいろいろやってみてください。」ということばで、締めくくられました。
飯野先生による2回目の講義は、11月9日(土)に行われる予定です。
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