top of page
IMG_4274.JPEG

​身近な風景

  • 執筆者の写真tokyosalamander

『Beautiful Words』vol.2

更新日:3月30日

8月12日(日)、最近読んだ本の中から、『Beautiful Words』を紹介します。今回は、孫泰蔵著「冒険の書」(日経BP、2023年2月22日発行)です。

この本も大学の図書館の新刊コーナーにあったので、たまたま手に取ってみたのがきっかけです。解放感に溢れた表紙にも惹かれましたが、タイトルから、何となくロールプレイングゲーム(RPG)的な軽い内容の本なのかなと思いました。


本書は、「人類の探求の旅を追体験する」という点ではRPG的な読みやすい作りをしていますが、読み進めていくうちに、これは「とんでもなく凄い本」だということに気づきました。特に、若い世代(10代、20代)の人たちにとっては、これから生きていく上での「バイブル」になるような壮大な名著です。ぜひ読んでほしいです。


生きていく知恵がぎっしり詰まったこの本から、『Beautiful Words』を一つだけ選ぶのは至難の業です。ほとんど無意味かもしれません。しかし、あえて一つ選びました。


「親の言うことは絶対に聞くな!! マジで!!」


この本の冒頭で、『自分の考えを表現するのにちょうどよいところがあれば、いくらでも引用して使ってかまいません。』と書かれています。そのため、この『Beautiful Words』の意味を伝えるため、以下の本文を引用します。


「なぜか。君たちもいつか親になったらわかるけど、子どもの幸せを願わない親というのは絶対にいないからなんだ。親というのはね、究極的には子どもが自分の人生をいきいきと生きていてくれればそれがいちばんの幸せなんだよ。そりゃ、親だって人間だから、家業を継いでほしいとか、親としての期待や要望、エゴがあるかもしれない。でも、子どもの本当の気持ちと自分の要望がどうしても合わないとなれば、親は「あなたの人生はあなたのものだから」と最後には必ず認めてくれるはずです。


 でも、君たちは自分から気を使って親の希望に合わせようとするんじゃない? たとえば、先生や知り合いの大人かに「いったん親の言うことを聞いておいて、それでもどうしても嫌だったら、その時自分で判断すればいいじゃない」とか言われると、ますます、「そうだね」と自分を納得させるでしょう?そうじゃない?


 でもさっき言ったとおり、親というのは、最後には君たちの選んだ道を応援してくれるものなんだ。なのに、自分の正直な気持ちを飲み込んじゃうと、結局は自分も親も幸せにできない。「後からいくらでも修正できる」というのは、確かにそのとおり。だけど、心の底では望んでいなかった環境にどっぷり浸かっているうちに、気づいたら初心を見失ってしまった人、あきらめてしまった人を、僕はこれまでたくさん見てきた。しまいには死んだ魚のような目をして、言い訳や愚痴ばっか言って、居酒屋あたりでくだをまく人生をすごすことになる(笑)


 だから、親の言うことを聞いてはいけないんだ。正確に言えば、「自分の人生は誰がなんと言おうと自分で決めるべきだ」ということ。自分の頭で考え抜いて、自分で決めていけば、どんな困難があろうとも誰かのせいにすることなく、自分で乗り越えていくことができる。」


これが、私が選んだ『Beautiful Words』です。


今日(11日)たまたま、宮崎駿監督の「君たちはどう生きるか」という映画を見てきました。宮崎駿監督が親の言うことを聞いたかどうかはわかりませんが、「自分の人生は誰がなんと言おうと自分で決める」ということを突き詰めた結果、この映画ができたんだと確信しました。自分の人生(冒険の書)を映画という形で、私たちに伝えてくれたと思いました。


他にも、あなたにとっての『Beautiful Words』はたくさんあるはずです。

ぜひ、読んでみてください。とても読みやすく、ためになる本です。


閲覧数:70回0件のコメント

最新記事

すべて表示

コメント


bottom of page